概要[]
アロサウルス(Allosaurus)は、ジュラシック・パークシリーズに登場する恐竜の一種である。
タイトルにジュラシック(日本語訳で「ジュラ紀」)なんて名前が入っているにも関わらず、つい最近までロクな出演作がなかった不遇の恐竜である。
この項では、長年に渡って哀しみを背負い続けた後に、念願の大役を得てスターになるまでのアロサウルス不遇の軌跡についてまとめていく。
恐竜データ[]
ジュラ紀後期のアメリカ大陸に生息していた大型の肉食恐竜で、当時の環境における頂点捕食者の一種としてその名を轟かせていた。
白亜紀における最大級の肉食獣、ティラノサウルスと比べると体つきはほっそりしており、ガチムチよりかはモデルさん並のスレンダーさであった。 今風に例えるならティラノがEIXLE、アロはジャニーズ系の恐竜と言えるかもしれない。
体長はおよそ10メートルほどで、頭が非常に平べたかった。 これは後に現れるアロサウルス科の恐竜たちに共通する点である。 前述のようなスリムさから足はそこそこ速く、主に食料は狩りで得ていたものと思われる。 つまり獲物を捕らえる際は持ち前の俊足で追い詰めた後、ご自慢の歯を急所に向かって突き刺し、大量出血させて弱ったところを喰らったとされている。
初めて発見されたのは1800年頃で、ちょうど化石戦争が行われていたころである。 この時代は数多の恐竜が発見された古生物学のルネッサンス期だったのだが、肝心の標本数は乏しく全身が揃ってない恐竜が普通だった。 (それどころか同種を無理やり多種に変えるといった暴挙が平然と行われるなど、とんでもない無法地帯となっていた) そんな種類多くて骨少なしがトレンドだった当時おいて、アロサウルスは全身のほとんどが発掘されたことで知られており、後にその標本「AMNH 5753」はアパトサウルスを貪る復元図で一世を風靡することになる。
その後も様々な体の部位や幅広い年齢層のアロサウルスが発見され、中でも1991年に発掘された「ビッグ・アル」と呼ばれるアロサウルスは、化石としてありえないほどの保存率を誇っており、なんと全身の95%強が現存していた。
このように最初期に発見されてかつ、状態のいい標本が揃っていたアロサウルスはたちまち後進の肉食獣たちにおける指標になっていき、様々な恐竜がアロサウルスそっくりに復元されていった。 あのティラノサウルスですら黎明期においては、アロサウルスをモデルに頭骨が復元されたりしたのである。
学会で話題になるにつれて、アロサウルスの名前は世間一般の耳にも入るようになり、是非ともビッグ・アルの骨格を見たいという声が出るのも時間の問題であった。 そんな大衆の要望に応えるべく標本は世界各国を飛び回り、日本にも何度か来日していた。(というか一番最初にやってきた外国出身の恐竜は、何を隠そうアロサウルスである) 人気と知名度が上がるのと同時に映画などのメディアに出演する回数も増え、まさにアロを呼べば大金が転がり込む。 そんなドル箱恐竜として彼は重宝されてきた。
しかし幾分の時が流れていく間に、恐竜に対する知見も大きく変化していき、全てをアロサウルス規格に統一することは無くなった。 更には後進たちの目覚ましい活躍によって、メディアに登場する頻度も減っていき、昔のようなアロサウルス一強時代は終わりを迎えてしまった。
それでも未だ世界中には熱狂的なアロサウルスファンが数多存在し、彼の骨格が展示されている博物館は連日連夜の大賑わいとなっている。
時代がいくら移り変わろうとも今も彼は恐竜界の生ける伝説として、人々を熱狂させているようだ。
シリーズにおける活躍[]
ジュラ紀の王様にも関わらず、炎の王国に登場するまで出演作はゲームに留まっていた。
ジュラシック・パーク[]
ビジターセンターのセキュリティルームのモニュメントとして、アロサウルスの化石が彫られている。 これが彼の隠れた映像デビュー作である。
ジュラシック・パークⅢ[]
劇中、グラント博士が講習会を開いていたモンタナ州立大学のロゴマークとして、アロサウルスの頭蓋骨を模したイラストが表示されていた。 もちろん当大学は恐竜をシンボルとしたロゴなど作成していないため、何故唐突にアロサウルスが出てきたのかは不明。
ジュラシック・ワールド[]
イノベーションセンターのホロスコープとして登場。 ただし実際に出てきたわけではなく、ただのアイコンの絵としてだが・・・。
ジュラシック・ワールド/炎の王国[]
シリーズが始まって実に22年、ようやくジュラ紀の王様が映像作品でデビューした。
とは言っても、彼女の晴れ舞台は決して華々しいものではなく、ジャイロスフィアに乗って逃げるクレアらと並走した後に火山弾を喰らって死ぬ役と、檻に入ってギャオーンと吠える役、そしてコンテナに乗せられてドナドナされる役など、ロクな活躍をさせてもらえなかった。
映画に登場したアロサウルスは、全身ブルーを基調に目頭部分に赤色の突起が付いている、スラッとした体躯が特徴的だった。
ジュラシック・ワールドには展示されていなかったもののインジェン社のリストには載っていたため、恐らくソルナ島からやって来た個体の末裔だと思われる。(右図参照)
パークで起きた事件後、島の支配者となったティラノサウルスによって数多の肉食恐竜が滅ぼされていく中、 彼女らはなんとか世紀末の世界で生き残っることに成功していたようだ。
ともかく念願のデビュー作は、ただのモブ的要素としての出番で終わってしまい、今後なんらかの形で出演してもひな壇芸人みたいな扱いをされて終わりなのか・・・
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と思っていたのだが?
Battle at Big Rock[]
炎の王国の後日談にあたる短編映画に、なんと主役として出演。 ティラノやラプトルを差し置いての大抜擢となった。
ナーストケラトプスとのタイマンや、キャンプに来ていた一家を車ごと襲って大暴れするなど、長年アロサウルスの活躍を待っていたファンにとって真にジュラシック(ジュラ紀)の王がジュラシックシリーズの念願の大役を得るに至った。
この作品でのアロサウルスは、炎の王国に登場した個体とは少々デザインが異なっており、深めの青にトゲトゲが生えているラギアクルスのような姿となっている。 これは炎の王国に登場し、そして解放された亜成体の個体が完全に成長、成熟した姿らしい。
ジュラシック・ワールド/新たなる支配者[]
本作でも当然のように続投しており、予告編においてもその姿が確認できる。マルタ島でカルノタウルスと暴れている姿が予告編では確認できる。映画での活躍に期待しよう。
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(テレビゲーム)[]
敵キャラクターとして登場。 ティラノサウルスを操作できる洞窟のステージで襲いかかってくる。
オレンジっぽい茶色の体色と黒い縞模様は、ロスト・ワールド/ジュラシック・パークに登場したヴェロキラプトルにそっくりである。
ジュラシックパークIII・恐竜にあいにいこう[]
飼育可能な恐竜の一種として登場。
経営シミュレーション・ジュラシックパーク[]
飼育可能な恐竜の一種として登場。 評価は星4つ。
赤黒いボディが特徴的で、お腹を空かせた子供のような声で鳴く。
Jurassic Park: Explorer[]
ミニゲームに勝った際のご褒美として、アロサウルスのダイアログを見ることができる。 ただしそのCGデザインはどう見てもアロではなくティラノサウルスである。(おそらく制作スケジュールがタイトすぎて、アロ専用のグラを作れなかったのが原因だと思われる)
ジュラシックパーク・ビルダー[]
飼育可能な恐竜の一種として登場。 グラフィックデザインはアルバートサウルスら肉食獣の使い回しである。
ちなみに当ゲームに登場するハモンドは、劇中で「アロサウルスは、わしのお気に入りの恐竜なんじゃ(意訳)」と言っている。 そんな設定にするくらいだったら、グラフィックデザインくらい頑張って欲しかった。
Jurassic World™: ザ·ゲーム[]
ジュラ紀の王として堂々の参戦を果たしているが、その姿はどう見てもティラノサウルス以外の何者でもない。 しかも炎の王国が公開された今現在においてもこの状態のままである。 どうなってんだLudia!(一応、後に実装されたアロサウルスを用いたハイブリッドは下記の「アライブ!」に登場したものをベースにしている)
当ゲームには通常のアロサウルス(?)以外に「Brawlasaur Allosaurus」という紫色のアロサウルスが実装されているらしい。 いくら調べても詳細が分からなかったため、知ってる方はソースエディタから追記修正をお願い致します。
Jurassic World アライブ![]
お出かけしてたら会える恐竜の一種。
やっと映画に登場したこともあってかアロサウルスらしい姿になれた。現在、夜間やレストランの周囲によく現れる「炎の王国」仕様の第1世代(ノーマル)とイベントでしか登場しない「Battle at the Bic Rock」仕様の第2世代(エピック)が実装されている。で第二世代は、先制アビリティを持つ引き裂き攻撃を持っていて使われてしまうと厄介である。
ジュラシックワールド・エボリューション[]
「炎の王国」公開に合わせ、無料アップデートが行われたことによってゲームに参戦できた。
人気は高いが、嵐と群れることが大嫌いという気難しい性格を持ち合わせている。 解禁も終盤になってからなので、攻略面においてはあまり役に立つとは言い難いが、ビジュアル面においてはピカイチなので、サンドボックスモードなどで目いっぱい愛でてやろう。
ジュラシックワールド・エボリューション2[]
飼育可能な恐竜として続投。 今作ではキャンペーンモードの序盤にて登場するため、下手すればティラノサウルスより先に出会ってしまうプレイヤーもいたのではないだろうか。
現在のところアロサウルスのデザインは炎の王国のもので、新たなる支配者のバージョンは未実装である。
Jurassic World: Primal Ops[]
レアリティ「エピック」の恐竜として登場。 新たなる支配者とのタイアップゲームのはずなのに、デザインは炎の王国のものである。(擦り合わせとか、なさらないんですか?)
メインシナリオの第1章 - 第3幕をクリアすることで仲間にすることが出来る。 早めに使いたい場合は、ティラノサウルス科イベントや別途課金することで入手できる木箱を引いてDNAを入手するといい。
Jurassic Park: Redemption[]
ウー博士がピーター・ラドローの命令で密かに制作した恐竜の一種として登場。
テキサス州グレンローズにある街に放たれ、現地にいたグラント博士たちに襲いかかった。 彼を殺す一歩手前まで追い詰めるなど検討したが、最終的にバッカー博士が投げた投げ縄に捕らえられてしまい身動きが取れなくなった。(このシーンは「恐竜グワンジ」のオマージュらしい)。
Jurassic Park: Dangerous Games[]
ジュラシック・パークでお披露目するつもりで作られたものの、事故があったせいでそのまま野生に帰ってしまった。
CIAのエージェントであるダニエル・エスピノザが、ヌブラル島に生息していた3頭のアロサウルスに襲われていた。
The Lost World Series 1[]
該当レーベルの1つにラインナップされていた。 脇腹が取り外せ、中からイヤにリアルな内臓と骨が出てくる。 カラーリングはPS版「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」に登場した個体によく似ている。
Jurassic Park 2011[]
発売が予定されていたが取りやめになってしまった「Jurassic Park 2011」というシリーズに、アロサウルスがラインナップされていた。
現在、上の画像のような試作品がマニアの間に出回っているとのこと。
Jurassic Park 3D[]
マイリトル・ポニーを作っている玩具会社でおなじみの「ハスブロ」から発売されたアロサウルスのおもちゃ。 造形を見ると前述した「Jurassic Park 2011」の系譜を少しだけ受け継いでるらしいが、それが事実かどうかは不明である。
ジュラシック・ワールド[]
「ローリヴォアス アクションフィギュア」というレーベルにラインナップされている。
日本国内での発売はされなかった。
ジュラシック・ワールド/炎の王国[]
・アニマル・アドベンチャー[]
小さいおもちゃで有名な「アニア アニマル・アドベンチャー」にラインナップされている。
後述する「新たなる支配者」が公開されるまで、日本国内で売られている唯一のシリーズ由来のアロサウルス玩具であった。 今でも運が良ければおもちゃ屋に売ってるかもなので、欲しい方は各々探してみてください。
・ダイノ・ライバルズ[]
デッカい可動フィギュアでおなじみの「ダイノ・ライバルズ」レーベルにもアロサウルスは存在する。
ただし相変わらずのおま国仕様での販売になっているため、欲しい方は輸入ショップかAmazonを頼ることになるだろう。
・Jurassic World: Primal Attack[]
見てくれ非常にカッコいいアロサウルスだが、国内発売はなかった。 出せば売れそうなのにもったいない話である。
ジュラシック・ワールド/新たなる支配者[]
・ダメージ!シリーズ[]
国内で発売されたシリーズ由来のアロサウルスの中では、これが一番大きい。
・ミニフィギュア[]
国内でも取り扱われている。 デザインは当然、新たなる支配者のものである。
トリビア[]
- 小説版「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」の表紙を飾ったことがある。
- 炎の王国におけるアロサウルスは火山弾に当たって死んでいたが、あれは元々スピノサウルス、またはギガノトサウルスがやることになっていた。
- お鉢が回って来たアロサウルスも、初期稿におけるヌブラル島での死に方は別のものだったようで、トリケラトプスの子供にちょっかいをかけようとしたら母親にぶっ飛ばされるという、どこぞの噛ませ牛より酷い末路を迎える予定だったらしい。
- Battle at Big Rockのアロサウルスは、「アロサウルス・ジムマドセニ(Allosaurus jimmadseni)」と呼ばれる種をモデルにしているらしい。[1]
ギャラリー[]
・ジュラシック・ワールド/炎の王国[]
・Battle at Big Rock[]