インドラプトルは、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』から登場する架空の肉食恐竜。
遺伝子組み換えによって誕生させたキメラ恐竜で、炎の王国におけるハイブリッド恐竜枠兼、当作のヴィランである。Combine DNA of the Indominus rex and Velociraptor DNA
概要[]
性別は雌であった多くのクローン恐竜と違い雄であり、雄のヴェロキラプトルの遺伝子が色濃く出ているためか頭部や腰、腕に細長い鶏冠が生えている。
ジュラシック・ワールドでの騒動から3年後、逃亡していた遺伝子学者ヘンリー・ウーが、ロックウッド財団の実質的経営者イーライ・ミルズの助力を得て誕生させた。
インドミナス・レックスの小型改良版で、大型なインドミナスがパワー型であったのに対し、こちらは小型でスピード特化型である。
その他、インドミナスと同じくヴェロキラプトル、ティラノサウルス、ギガノトサウルス、カルノタウルス、マジュンガサウルス、ルゴプス、テリジノサウルスの遺伝子を持っていると思われる他、体色は白のインドミナス(黒もいた)と対になる黒で(白もいた)側面に黄色い線が走り、両足にはヴェロキラプトルと同様の鍵爪がある(劇中ではこの鍵爪を人間が机を指で叩くような動作で動かして床を叩く描写が度々見受けられるが、これは恐らく1作目のヴェロキラプトルのオマージュと思われる)。
インドミナス・レックスがティラノサウルス型とすればインドラプトルはヴェロキラプトル型のハイブリッドであるが、身体に対する前肢の長さはテリジノサウルスの遺伝子からかインドミナスやヴェロキラプトルのものよりも長大で、まるでネコ科猛獣の如く前肢を地面につけて、四足歩行することもある。さらにその前肢はとても器用に動かせ、窓を割らずにわざわざ鍵を開けて侵入するなど非常に繊細な動きまで可能としている。
嗅覚が非常に発達しており、劇中では頻繁に地面を嗅ぎまわりながら獲物を探していた。反面、視力は嗅覚ほど発達はしていないのか、暗がりで獲物の居場所を把握できなくなって待ちぼうけを食ってしまう描写もあった。
ラプトルの遺伝子が色濃く組み込まれてるとはいえその身体能力はもはや恐竜とは言えないほど異常 劇中では鉤爪と前腕の力だけでぶら下がり、体を持ち上げている他、かなりの傾斜のある(しかも雨で濡れて滑りやすい)屋根を下向きに難なく降り、下の部屋まで辿り着いている。
表向きの展示用とされていたインドミナスと違って最初から軍事目的で開発されていた為か、人間の銃から照射された赤色のレーザーで捉えた相手に目標を定め、音響シグナルで攻撃を開始するという習性を持たされている。確実に行わせる為か、この習性には知能の高いインドラプトルも自らの意志で反抗することはできないようである(最も他者に従順という訳ではなく攻撃する機会があれば自身を従わそうとする者も襲う)。
また、その凶暴性もさることながら、インドミナスと同等以上の非常に高い知能と狡猾さも持ち合わせており、油断した者を小馬鹿にするなど悪趣味で意地も悪い。
映画における活躍[]
ミルズが裏で手を回して、イスラ・ヌブラル島のラグーンから採取したインドミナス・レックスの遺骨のDNAをベースにして、ウー博士がロックウッド・エステートの地下研究室で誕生させた。
飼育されている檻の電球をわざと壊し、電球を換えに麻酔銃を2発撃ちこんで入った研究員を捕食、以来檻は電球も変えられず暗いままだった(ちなみに、小学館ジュニア文庫版では、107ページの最後の行の、部屋が暗い理由の質問をしたエヴァソールに対して、ミルズは「電球が切れたんです。交換するため、インドラプトルを眠らせるのに、2発の麻酔銃を撃ちました。しかし研究者が檻に入ったとき、我々は実は合計3本の麻酔が必要だったことに気づいたんです」と理由を述べている)。
クレア・ディアリング率いる恐竜保護団体「Dinosaur Protection Group(DPG)」が火山噴火の迫るイスラ・ヌブラル島からの恐竜救出計画を立てていることを知ったミルズは、保護した恐竜たちを裏で密売する計画を立て、そのオークションでインドラプトルの試作体を披露しようと目論んだ。
この計画でミルズは特にブルーの救出に拘っていたが、これはウー博士の指示で、ラプトルの中でも特に社会性の高いブルーを母親とすることで、次世代のインドラプトル達に生物兵器として使えるよう社会性を遺伝子に植え付けるためだった。
オークションでは中盤に「非売品」として披露されるも、その稀少さや高性能ぶりに目を付けたゲストたちが高額な落札値をつけ始め、欲に目が眩んだミルズはウー博士の反対を押し切って競売に乗り出した。ロシアンマフィアのアントンが3700万ドル(約49億円)の値を付けたが、オーウェンが解き放ったスティギモロクが会場で大暴れしたことで、落札は防がれる。
何とかインドラプトルの落札は阻止されたものの、ギャラの相談でミルズを探していた恐竜捕獲部隊の隊長ウィートリーが騒動を知らずに会場に来たことで事態は一変し、見かけたインドラプトルに興味を示し面白がる。捕獲した恐竜たちの歯をへし折って収集していたウィートリーはインドラプトルの歯にも目を付け、麻酔銃を打ち込み檻の中に入ってその歯を抜こうとする。
しかしインドラプトルはハリウッドスター顔負けの狸寝入りをしていただけで、彼は食い殺され、脱走を許してしまう。檻から抜け出すと、エレベーターで逃れようとしていたオークションの司会者エヴァーソルとゲスト3人に目をつけ、エレベーターの装置を壊して瞬く間に4人を殺害するスピードと残虐性を見せた。
会場から逃れた後は、最初に獲物として目を付けたメイジーを執拗に付け回したが、檻から解放されたブルーとオーウェンのコンビと死闘を繰り広げた。 そしてガラス張りの展示室の天井に彼らを追い詰めるが、レーザーで捕らえた相手を目標とする性質を逆手に取られてクレアらの罠にはまり、天井から墜落しそうになる。そのかぎ爪で耐え凌いだと思ったところで、ブルーに飛び掛かられて墜落、下に展示されていたアグジャケラトプスの頭骨のモニュメントに串刺しにされ、遂に倒された。
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映画以外での活躍[]
「炎の王国」に出演して以降、ジュラシック・ワールドの名を冠する作品のほとんどに出演している。
Jurassic World™: ザ·ゲーム[]
「炎の王国」公開以降、「アライブ!」に続いて実装。レベル40のインドミナス・レックスとヴェロキラプトルのS-DNAを4000合わせてやることで誕生するとのこと。デザインは 映画版のインドラプトルに忠実で、レベルが上がっても目に見えて姿が変化することはない。また、餌やりでは「自分でレバーを引いて餌の肉を出す」という本種の知能の高さを伺えるものとなっている。
2020年7月19日には下記の「アライブ!」から待望の第2世代が参戦、ホワイトカラー+永遠のライバルを意識したような背の横に引かれた水色のラインが特徴的である(この色や模様は合成DNAの影響らしい)。 ちなみに性能はゲーム中最強クラス、というか実装されてから今に至るまでコイツ以上の生物が出てきていないという前代未聞な事態となっている。
・第一世代[]
進化の系譜 | ||
---|---|---|
通常 | ||
Lv20 | Lv30 | MAX |
・第二世代[]
進化の系譜 | ||
---|---|---|
通常 | ||
Lv20 | Lv30 | MAX |
Jurassic World アライブ![]
ゲームへ初参戦した作品。通常のインドミナスレックスにさらにヴェロキラプトルのDNAを大量に融合させることで誕生する。レア度はハイブリッドでは最高クラスのユニーク。時々ハロウィンなどのイベントなどで登場するほか、かつては水曜日に巨大なレイドボス恐竜としてフィールドを徘徊していた。
映画で登場した時のメタリックブラックの第1世代と、2019年9月10日に実施されたアップデートにて白色基調のブルーを意識した…というかインドミナスレックス(第2世代)にブルーの遺伝子を組み合わせたインドラプトル(第2世代)(レア度レジェンド)の計2種類が用意されている。第2世代の生態としては白い鱗は光を反射するらしく、それで敵の目を眩しくさせてから襲いかかるらしい(これが「慎重な攻撃」のメカニズムかもしれない)。しかも回避スタンスや妨害技を持つめちゃくちゃムカツクやつである。
バトルでは実装当時はクロークや回避スタンスに防御破壊(大)(第1世代)、慎重な攻撃や確定凶暴化(第2世代)、さらには妨害(攻撃力低下)&スタン耐性を持ちまさに生物兵器ともいうべき無双を誇ったが、さすがに強すぎたためかアップデートごとにどんどん技が弱体化していく憂き目に遭った……。
第1世代 | 第2世代 |
育成画面 |
ジュラシックワールド・エボリューション[]
炎の王国公開に合わせアップデートにより追加された恐竜で、とある条件を満たせば飼育可能となる。
映画で見せた荒々しさはしっかりと再現されており、獲物に食らいついたままブンブン振り回したり、小型恐竜に飛びかかれたら尻尾を咥えて地面に叩きつけるなど、相変わらず好き放題やってくれる 。ただし足は遅くなった。
その他、詳しい内容についてはこちらを参照のこと。
ジュラシックワールド・エボリューション2[]
飼育可能なハイブリッドとして続投。
チャレンジモードと呼ばれる、選ばれし修羅のみが楽しめるモードに登場。 リリースされた当初はここで凄まじいほど面倒くさい条件を満たさなければ、当ゲームの肝であるサンドボックスモードにて彼を飼育することができなかった。(現在はアプデによって改善された)
詳しいことについてはこちらもご参照ください。
ジュラシック・ワールド/炎の王国[]
海外で出ている玩具は山ほどあるが、ここでは国内向けに発売されているものに絞って取り上げていく。
・マテル[]
30センチほどのフィギュアとして発売。
手足が動き、映画で見せたような四つん這い、立ち上がっての遠吠えなどのポージングが再現できる。
製品 | 外箱付き |
・アニア[]
毎度おなじみちっこい恐竜でおなじみの「アニア・アニマルアドベンチャー」にもインドラプトルがラインナップ。 炎の王国公開に合わせて発売された。
本体 | 外箱 |
・レゴ[]
「インドラプトル、ロックウッド邸で大暴れ」と題されたセットの付属品として登場。 手足の関節が動くため、猫パンチくらいならできる。
トリビア[]
- 正式名称は「インドミナス・ラプトル」
- 元々の設定ではインド・ラプトルは2頭存在し、映画に登場した黒色以外に白色の個体が存在していた。 互いに殺し合っているコンセプトアートも描かれるなど、血は争えないことが伺えるシーンが挿入される予定だったそうだが、最終的にボツにされた。 ちなみに前述のザ·ゲームとアライブ!には、このボツになった個体にそっくりな白色のインドラプトルが登場する。表向きはブルーを意識したデザイン、でも裏ではそういうこと・・・なのかもしれない。
- 劇中で発する彼の独特な鳴き声は、歴代ラプトルの雄叫びに加えてチワワ・ライオン・クーガーにブタ、さらには歯科用ドリルなどの音を合成して作られた。
- インドラプトルの細長い腕は、1922年公開のホラー映画「吸血鬼ノスフェラトゥ」に登場する吸血鬼から取られている。 また劇中にはインドラプトルがベッドに潜むメイジーに向かって手を伸ばすシーンがあるが、これも上記の映画のワンシーンから取られているとされている。
- インドラプトルが屋上よりメイジーの部屋に這い入るシーンは、1979年版「ドラキュラ」のオマージュである。
- ジュラシック・ワールド三部作に携わるトレヴォロウ監督が、「次回作にはハイブリッド恐竜は出さないよ」と明言しているため、現状インドラプトルが映画に登場する最後のハイブリッドとなっている。[1]
ギャラリー[]
◆ 初期案[]
脚注[]
- ↑ ただしゲーム作品などでは、現在も数多くのハイブリッドが生まれている。
関連項目[]
- Jurassic World™: ザ·ゲーム
- IndoRaptor
- ジュラシックワールド・エボリューション
- インドミナス・レックス(オカン)
- ブルー(ライバル兼、オカンになるはずだったラプトル)