概要[]
ジュラシック・パークⅢ(Jurassic Park III)は、ジュラシック・パークシリーズを題材としたアーケードゲームである。
2001年に公開された同名の映画『ジュラシック・パークⅢ』の世界観をベースにしたシューティングゲームで、シンプルな筐体と後述する特殊な筐体の2種類が稼働していた。
このアーケードゲームには、サスケのそり立つ壁よろしく湾曲したディスプレイとプレイヤーの動きを探知できるモーションセンサーが搭載された筐体が存在しており、これによって大画面から恐竜が襲ってくるスリルとただ敵を撃つだけでなく攻撃を回避する必要があるなどの戦略性を引き出した当時としては非常に画期的かつ、他のジュラシック・パークゲームにはなかった唯一無二の魅力を持ち合わせている。
そんなユニークなゲームを世に送り出したのは、数多くの名作ゲームを生み出してきたゲーム会社「コナミ」で、前述した筐体の一部システムは同社が過去にリリースした「ザ・警察官」 のものをそっくりそのまま流用している。
ゲームシステム[]
舞台はイスラ・ソルナ島。 遭難した人々を救うべく2人のレンジャーが、グラント博士の指令を受け島に上陸したところから物語は始まる。 時系列は定かではないが、救助対象がエリック・カービーでないところを見ると、映画の後日談、もしくはパラレルワールドであると考えられる。
今作もまたレールチェイスのシステムに則って、麻酔銃片手に恐竜を撃ちまくるのがコンセプトのシューティングゲームで、基本的な要素は前作とほぼ変わらない。 残弾の概念があり、ある程度撃ったら弾切れを起こすためリロードが必要...といった具合である。 ただ敵の耐久力が少しだけ高くなり、前作にあったボスキャラの急所をサイト(標的)で撃つシステムが一部を除いて廃止されたため、対戦前に一応弱点の説明は入るもののどれだけ撃てばOKなのかが非常に分かり辛くなった。
またリロードする際に一定のラグが発生するようになったため、恐竜らの猛攻を捌くことが前作以上に困難となってしまった。 敵の出現数自体は前作とあまり変わらないため、ここは大きなマイナスポイントであるといえよう。
恐竜一覧[]
映画でもお馴染みの肉食恐竜。 オスとメスの二種が登場するが、性能自体は同じ。
今作でもザコ敵として登場するが、頭を撃たない限り一撃で死ぬことがなくなったため、倒すのに一苦労する。
ご存知、小さくて怖いヤツ。 群れを成してプレイヤーに襲い掛かってくる。
映画に出てきた個体より一回りサイズが大きくなっているが、一発弾丸を浴びせれば倒せる。
映画には登場しなかったものの、力になりたいという一心で参戦を果たす。
銃撃1発で倒せるも、吐き出す毒液が厄介。
Ⅲの看板恐竜にしてボスキャラ、ラガーマン並みの突進でプレイヤーをぶちのめしにかかる。
Ⅲ本編ではかませ役に成り下がっていたが、今作ではボスキャラとしてかつての威厳を以てして襲い掛かってくる。
映画ではチョイ役であったが、このゲームではボスキャラを務めている。
強烈な体当たり攻撃と、尻尾を振りかぶってのストンピング技を駆使してプレイヤーを追い詰める。
映画同様、鳥かごの中に生息している。
映画に登場した個体と、それより体がひと回り大きいボス格の個体、計2種類がプレイヤーに襲い掛かる。
エリア紹介[]
エリアは全部で3つである。
今までのシリーズ作品と比べると少ない面数だが、各ステージにチャプターが3つ存在するため密度自体はさほど変化はない。
・エリア1[]
森林を突き進み、研究所跡地を目指すステージ。
ボスとしてスピノサウルスが登場。 最初と最後の2度戦う事になる。
- 登場する敵恐竜
◾ステージ1:ヴェロキラプトル、コンプソグナトゥス、ディロフォサウルス
◾ステージ2:スピノサウルス(ボス)、ヴェロキラプトル、ディロフォサウルス
◾ステージ3:スピノサウルス(ボス)、ティラノサウルス(カットシーンのみ)
・エリア2[]
研究所跡地を舞台にしたステージ。
映画ではあまり出番のなかった、アンキロサウルスとティラノサウルスがボスキャラとしてプレイヤー一同に襲いかかってくる。
- 登場する敵恐竜
◾ステージ1:アンキロサウルス(ボス)
◾ステージ2:ヴェロキラプトル
◾ステージ3:ティラノサウルス(ボス)
・エリア3[]
映画と同様、鳥かごに巣食うプテラノドンの群れと戦うステージと川下りをする最中、襲いかかってくるスピノサウルスを撃退するチャプターが存在する。
- 登場する敵恐竜
◾ステージ1:プテラノドン(ボスを含む)、ヴェロキラプトル
◾ステージ2:ヴェロキラプトル、コンプソグナトゥス、ディロフォサウルス、プテラノドン、スピノサウルス(ボス)
◾ステージ3:ヴェロキラプトル、コンプソグナトゥス、スピノサウルス(最終ボス)
余談[]
- このゲームは元々生産数が少なかったのか、現役当時においてもなかなかお見にかかれない激レアなゲームであった。 そのため現在まで当ゲームを稼働しているゲームセンターは皆無に等しいと思われる。[1]
- 国内において当ゲームを遊ぶ機会は文字通りないのかもしれないが、万が一稼働しているゲームセンターを見つけたらレアな体験が出来ると思って、是非ともコインを入れていただきたい。