概要[]
ジュラシック・ワールド(Jurassic World Special Edition Junior Novelization)は、映画「ジュラシック・ワールド」のノベライズである。 出版はポプテピピックでおなじみ竹書房が担当している。
本の内容[]
ジュラシック・ワールド公開当時に発売されていたノベライズ本で、元々北米にて販売されていた「Jurassic World Special Edition Junior Novelization」を日本語に翻訳し発売されたものが、当記事で紹介する書籍である。
ページ数はそれなりだが文字数はさほど多くなく、小難しい表現などもほとんど見受けられないため、非常に読みやすい内容となっている。 しかし事あるごとに恐竜の鳴き声や擬音が挿入され、ライトノベル風味であった前作とは違い今作は地の文が非常に多く、子供向けながらも歴代シリーズノベライズの中では最も硬派な作風となっている。
内容自体は映画の展開に忠実で、一部展開を除けばオリジナリティを感じられる要素はない。 ただし映画では描かれなかった登場人物の経歴や心情、グレイの「歯が足りない」といった初見では分かりづらい要素に補足が加えられていたり、とある恐竜の心の内までが詳細に描かれているなど、映画を見ていてちょっと足りない部分や「これってどういう意味だったんだろう？」といった疑問を徹底的に解消しようと努める確かな心意気が感じられる。
以上のことから映画を見た後にこの小説を読むと、作品に対する解像度がかなり上がる。 そのため「私、ジュラシック・ワールドのことが手に取るように分かったワ」と神様にでもなったような心持になれるのが当書の魅力である。 興味のある方は是非とも本書を購入し、じっくりと読んでいただきたい。
主要人物(+恐竜)[]
・オーウェン・グレイディ[]
ご存知、この物語の主人公で、正義感が強く頼りになる存在。
普段はラプトル4姉妹を、同僚のバリーと共に調教・飼育している。
・クレア・ディアリング[]
ご存知、この物語のヒロイン。
むかっ腹が立つほどの拝金主義者で、映画同様「はよコイツ食われりゃいいのに」と思わせてからの大活躍で、読者の手のひらをクルックルさせてくる。
・ヴィック・ホスキンス[]
インジェン社のセキュリティ部門の責任者。
活躍もその最期も映画と同じだが、彼に引導を渡すラプトルが変更されている。
・グレイ・ミッチェル[]
家庭の都合でパークへと送られたかわいそうな少年。
歯への執着は相変わらずだが、当小説ではそのセリフが後の伏線になることをやや噛み砕いて表現している。
・ザック・ミッチェル[]
家庭の都合でパークへと送られたかわいそうな少年その2。
ぶっきらぼうだが弟への愛はしっかりと持ち合わせている兄貴の鏡のような人物。 つまりいい意味で映画と全然変わっていない。
・サイモン・マスラニ[]
マスラニ・コーポレーションのCEO。 映画同様、悪い人ではなかったが色々あって爆発してしまった。
・ヘンリー・ウー[]
パーク専属の遺伝子学者。
映画同様、キチっぷりの片鱗を見せつつ、誰にも悟られることなく物語から逃走する。
・タカシ・ハマダ[]
ACUの隊長。
映画では単なる雑魚モブその1のような扱いだったが、本作では彼がACUに入隊する以前なにをしていたのか、どういった心境でインドミナス・レックスを追っていたかのが判明する。
・レクシィ[]
メスのティラノサウルスで、本作第2の主役といっても過言ではない恐竜。
本作ではパークにて飼育されていた時と、解放されて自由の身となった彼女の心の内が明かされており、人間の事を「肌のすべすべな生き物」と認識している事が明らかとなった。
・ブルー[]
オーウェンに飼育されているヴェロキラプトルの1頭。
ラプトル由来の凶暴な性格を秘めているが、主人であるオーウェンに対しては従順である。
・インドミナス・レックス[]
映画におけるヴィランにしてラスボス。 活躍は映画版と同じ。
・モササウルス[]
映画同様、ラグーンにてサメの踊り食いを披露したのち、中盤にてプテラノドンとザラを踊り食いをして、最後はインドミナスを踊り食いした。踊り食いばっか
映画との相違点[]
本筋に違いはないが、登場キャラクターの活躍等に若干の差異がある。
- レクシィの心情を描いたパートが追加。 小説の序盤と最終盤に挿入されている。
- ロウリーの名が「ラウリー」と表記されている。
- デルタとチャーリーの役回りが入れ替わっている。
- そのためデルタがラプトル4姉妹最初の犠牲者となり、チャーリーがインドミナス・レックスとの最終決戦に臨むことになった。
ギャラリー[]
