動くな、身動きするな......!
概要[]
ティラノサウルス・ブル(Tyrannosaur Bull)は、ジュラシック・パークⅢに登場するティラノサウルスの通称である。
その活躍[]
イスラ・ソルナ島に生息していたティラノサウルスの一頭で、登場した当時はまだ若年の個体であった。
パラサウロロフス(小説版だとダトウサウルス)の死骸を貪っていた際、島に不時着して彷徨うグラント博士らと遭遇。 豪華な食卓にデザートが並ぶと思ったのか、彼らの後を嬉々として追いかけるがその眼前にスピノサウルスが登場。 空腹より種としての優位性を示すことに意識が向いたのか、スピノサウルスと熾烈な戦いを繰り広げるが体格と経験の差が仇となり、一瞬の隙を突かれ首を噛みつかれて頸椎をへし折られた。
ちなみに当映画においてティラノサウルスが登場するのはたったこれだけで、90分尺の映画におけるたった1分間しか彼女は出演していないのだ。 これに関してファンからは苦情が相次いだらしく、本作の評価がいまいち振るわない理由の1つとして有名になっている。
撮影の舞台裏[]
このティラノサウルスのアニマトロニクスは「ティラノサウルス・バック」のものを流用、リペイントを施して使用されている。
撮影自体は滞りなく進行、そのままトラブルなく終われるかと思った矢先、スピノサウルスの張り手がティラノサウルスの顔面にクリーンヒット。 その結果、ティラノの顔がもぎ取れるというトラブルが発生。 根本からごっそり破壊され、油圧用の油が大量に噴き出るほどの大惨事を目の当たりにして、当時現場にいたスタッフ一同は驚愕の表情を浮かべ立ちすくんだという。
そうした経緯があってかは不明だが、アニマトロニクスが登場しているシーンは、序盤の獲物を食べているシーンと最後のスピノサウルスに殺され顔をドアップで抜かれたシーンのみである。 他にもいくつか細かいカットが存在しているが、それらは本編映像からはカットされ、初期に公開された予告編や未公開シーン集などで拝むことができる。
余談[]
- その緑色の体色や若年の個体という設定から、ロストワールドに登場したジュニアが成長した姿ではないかと推測するファンもいる。
- しかし第一作目で特殊効果を担当したマット・ウィンストンは、この説を強く否定している。(ただし公式からの正式な発表は未だないため、あくまでご想像にお任せするスタンスなのだろう)