概要[]
バイオシン社(Biosyn)は、ジュラシック・パークシリーズに登場する企業の名称である。
インジェン社とは長年にわたってライバル関係にあり、原作においては非常に重要なポジションを担う存在でもある。 しかしその反面、映画作品においてはつい最近に至るまでほとんど登場しなかったことから、知る人ぞ知るドマイナーな存在でもあった。
そのため日本における知名度は低く、表舞台に出てきた現在においてもバイオシン社のことをイマイチ知らない者は数多く存在すると言われている。 そこで当項目では長年にわたって絶滅危惧種なオタクしか知らなかった企業こと「バイオシン社」について詳しく解説していこうと思う。
会社概要[]
前述した通り、映画には最新作を除いて全くと言っていいほど登場していないため、以下に記載する設定は小説版のものがほとんどとなる。
バイオシン社は1977年に遺伝子工学を専門とした企業として設立され、本社はカルフォルニア州クパチーノに存在する。 本社の他に研究所や「NutriSyn」、「PharmaSyn」、「Nano League Technologies」という名の子会社を抱えているなど、作中においては文句なしの大企業として描かれている。
またドロミテ山脈に囲まれた広大な渓谷を所有し、後にバイオシン・サンクチュアリと呼ばれることになる。
ちなみにジュラシック・パークの世界においてはバイオシン社は、かなりの最古参にあたる企業でもあり、後にライバル関係となるインジェン社よりも前に登場していた。[1] 後述する理由から「バイオシンはインジェンのパクリ会社だ」などと言われることもあるが、実際はバイオシンの方が先輩であるため、この指摘は誤っている。 むしろインジェンの方がバイオシンに便乗しただけの後出し企業ということになる。
専門分野が専門分野なだけあって、同じ商材を扱っているインジェン社(もといマスラニ・グローバル・コーポレーション)とは長年にわたって競い合っており、俗に言うライバル関係にあった。 特にバイオシン側はその関係を強く意識している節があり、先輩としての威厳を示したいこともあってか「バイオシンの方がすごいぞ!」と妙に張り合っていた。 ただし実際の技術力はインジェンの方が上手だったようで、そこに所属していたチート科学者の手によって古代のロマンこと恐竜を生み出すことに成功されるなど大きく遅れをとっていた。 この頃から始めたのかどうかは不明だが、バイオシンは自身の技術力を底上げするために、他社へスパイを送りこみノウハウを盗むということを常日頃から行ってきたようで、時には人間の尊厳を破壊したり、あまつさえ命を奪うことさえも躊躇しないなど、頭でっかちで超絶ブラックという地獄の一丁目を思わせる会社へと成り果ててしまった。
以上のように、姑息な手を使いつつも陽の目を見ることは叶わず、常にインジェンの影に隠れている存在こそがバイオシン社であり、主な出番であった小説版においては毎回こんな散々かつ自業自得な目に遭わされていた。
そんなバイオシン社も映画の世界においては、ライバルの度重なる自滅によって ついに天下を取ることに成功。 我が世の春を謳歌していたのだが、そんな幸せな日々も非常にちっぽけな、しかも自身が作ったものに崩壊されることになるとは、到底思いもしていなかっただろうが......。
シリーズにおける関わり[]
どの作品においても、バイオシンの名前が出る時は大抵セットでルイス・ドジスンという男の名が付いてくる。 というかコイツ以外、ロクに活動するバイオシン関係者がいないのだが、とにかくそんなこんなで以下の作品に登場している。
ジュラシック・パーク[]
バイオシン社の企業スパイとして、前述のルイス・ドジスンが登場。
インジェン社に不満を抱くデブを誘い、多額の報酬で恐竜の胚を奪ってこいと依頼した。 なおバイオシンはこれ以降、ドジスンも含めて一切登場しないどころか、そもそも名前自体登場していないため、観客の多くがバイオシンの存在を知らずして映画を見終えるという、非常にシュールな展開になってしまった。
ジュラシック・ワールド/サバイバル・キャンプ[]
シーズン5にてルイス・ドジスンが登場。
映画とは違ってそれなりに高い地位に就いていたにも関わらず、わざわざ恐竜の蔓延るイスラ・ヌブラル島へ直接足を踏み入れるなど、ムダなアクティブっぷりを見せた。 コイツ以外に社員いないの?
ジュラシック・ワールド/新たなる支配者[]
ついに銀幕にてその存在を披露。 セットメニューのドジスンもCEOとなって、ようやく全国津々浦々にバイオシン社の名を知らしめることに成功した。
劇中では世界中に散らばった恐竜を、自社が所有するサンクチュアリに移送して育てるという慈善活動を行っていた。 しかしその裏で古代のイナゴから作成した巨大イナゴを使って食糧危機を起こし、バイオシン社が作る穀物だけを売り捌いてガッポガポに儲けるという何処ぞのジュラル星人ですら面倒くさがりそうな回りくどい計画を実施していたことが発覚。 それなりに成果を上げていたところでサトラー博士含むレジェンド勢達に勘付かれてしまい、後はなんやかんや偶然やら必然やらガバやらが重なって計画は破綻。 ドジスンもお亡くなりになったことで、バイオシンの天下は苦節32年かけて、わずか147分(または161分)で潰える結果となってしまったのである。 あぁ無常。
ジュラシック・パーク(小説)[]
正式名称「ジェネティック・バイオシン・コーポレーション」として登場。
社員であるルイス・ドジソンがチリにて狂犬病のワクチンを無許可で散布するなどの狼藉を働くなど、インジェンとは違ったレベルで問題児扱いされていた。 ただこの事件があったために、モリスはインジェン社に対して調査を行うこととなった。
ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-[]
インジェン社が倒産した現在においても、バイオテクノロジー社として健在なことが判明。
今作では社長であるジェフ・ロシターと、社員であるルイス・ドジスン、ハワード・キングが登場。 恐竜の卵を狙うべく、イスラ・ソルナ島へと赴くこととなった。
Jurassic Park 2: The Chaos Continues[]
敵キャラとして登場。
ジュラシック・パーク(メガCD)[]
敵キャラとして登場。
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(テレビゲーム)[]
イントロビデオに名前のみ登場。
Jurassic Park: Trespasser[]
バイオシン社の木箱が登場。
Jurassic World™: ザ·ゲーム[]
テリジノサウルスの説明文に名前のみ登場。
映画が公開する前その文章内で「バイオシンはテリジノサウルスに興味津々だ!」などと記述があったため、新たなる支配者の伏線が張られていた事が示唆された。
ジュラシックワールド・エボリューション[]
有料DLC「リターン・トゥ ジュラシック・パーク」に収録されている追加シナリオにて、名前のみ登場。
ジュラシックワールド・エボリューション2[]
有料DLC「バイオシン拡張パック」「マルタ拡張パック」に収録されている追加シナリオにて登場。 こちらはドジスンやラムジーといったキャラが登場するなど、物語にガッツリ絡んでいる。出典[]
- ↑ インジェンが設立されたのは、1983年とされている。
関連項目[]
- ジュラシック・パーク
- ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
- インジェン社(ライバル)
- マンタ社(ライバルもとい提携先)