この項目ではジュラシック・パーク三部作に登場したヴェロキラプトルについて記述しています。
|→ ジュラシック・ワールドシリーズに登場したラプトルは「ラプトル4姉妹」
|→ 小説版ジュラシック・パークシリーズのラプトルは「ヴェロキラプトル(小説)」
|→ その他コンテンツに登場したラプトルは「ヴェロキラプトル(その他)」
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概要
ヴェロキラプトルは、『ジュラシック・パーク』シリーズに登場する中型の肉食恐竜。作品中ではラプトルと呼ばれている。
概要
ヴェロキラプトル(Velociraptor)は、ジュラシック・パークシリーズに登場する恐竜の一種。 劇中での通称は「ラプトル」で、メディアによっては「ベロキラプトル」と表記されることもある。
言わずと知れたシリーズの顔役であり、この恐竜がいなければジュラシック・パークは成り立たないと言えるほど、作品において重要なウェイトを占めているトップスター恐竜の一種でもある。
恐竜データ
白亜紀後期のアジア大陸に生息していた小型の肉食恐竜で、主にモンゴルにて化石が発掘されている。
ヴェロキラプトルという名前はラテン語と英語を引っ付けた造語で、「すばしっこい略奪者」という意味を持つ。 オヴィラプトルともに盗人系の名前を頂戴しているが、発見者はモンゴルの恐竜に対してどんな印象を抱いていたのだろうか。
全身骨格 |
頭蓋骨の化石 |
映画の影響でデカくてゴツイ、闇に紛れチームで敵を追い詰めるというイメージが付いているが、実はこれらの要素はすべて映画で作られた架空の設定である。
まず体長についてだが、現実世界に生きていたラプトルは全長およそ2メートル程度しかなく、体重はわずか15kgほどしかなかった。 これは現生生物で例えるならコヨーテや七面鳥と同じくらいの大きさである。 映画の中でラプトルの化石を見た途端「デッカい七面鳥みた~い m9(^Д^)」などと煽っていたクソガキがいたが、あれはある意味正しい指摘だったのだ。
次に群れを成してナワバリに入ってきた獲物を狩るという描写についてだが、ヴェロキラプトルは現在に至るまで群れで生活していたという証拠が発見されていない。 そもそも発見される化石は単独の物が多く、デイノニクスのようにボーンベッドが発掘された試しは存在しない。(そもそもデイノニクスすら、集団で狩りをした説は、最近否定されつつある)
ここまで見ると「映画のような凶暴性は一切なく、むしろ無害な生き物だったのかな」と思われる方もいるかもしれないが、もちろんそうではない。
口には鋭いキバがビッシリ生えており、足にはドロマエオサウルス科特有のデカくて鋭い爪が生えていた。 非常に小さく身軽だったことからその辺の車道を走り回る普通自動車くらいのスピードなら余裕で出せたとされている。
また体の構造からして狩りをしていたことは間違いないとされており、狩猟の最中にお亡くなりになったと思しき化石も見つかっている。自身より小さな小動物または恐竜、プロトケラトプスなどを襲って食べていたとされている。
世にも有名な闘争化石 |
腕から羽が生えていたと思しき突起が見つかっており、恐らく羽毛がビッシリ生えていたのではと思われているが、こちらも羽の跡が見つかった化石が出ているわけではないので100%そうとは言い切れなかったりする。
シリーズにおける活躍
今のところ「Battle at Big Rock」を除く全ての作品に出演している。 以下にその出演作を上げていく
ジュラシック・パーク
賢い娘だ...
ジュラシック・パークで飼育されている4頭が登場。 うち一頭は生まれたばかりの赤ちゃんでとても可愛らしかったものの、残る3頭は完全に成熟した姿で登場。 飼育管理を担当するマルドゥーン曰く「6か月で我々の手に負えなくなる」らしい。こわい
パークから離れた場所に設けられたラプトル専用の檻の中で生活している。 何度か逃走を企てたこともあるらしいが、現在は備え付けられた電流フェンスの存在もあってか大人しくしている。 ただし好物である牛が投入された際には野生の本能を剥きだしにしてくる。 やっぱこわい
本編中盤、ネドリーが仕掛けたハッキングによりダウンしたパークのシステムを復旧する際に、全ての機能をシャットダウン。 そのわずかな隙をついて脱走した。
何も知らずノコノコとシステムを復旧しにきたアーノルドさんを食い殺し、育ての親であるマルドゥーンを血祭りにあげ、最終的にはグラント博士一行にも襲い掛かった。
劇中では非常に高い知能を持った恐竜として描かれており、生体が登場する前からグラント博士のお墨付きを得ているほどであった。 それを裏付けるかのように劇中では、ドアノブをちょこっと触っただけでドアの開閉法を理解したり、自ら囮を買って出て油断した相手を襲ったりと「お前ら本当に恐竜か?」という頭脳プレイをいくつも見せてくれた。
このように野生由来の凶暴性と、人間を嘲るほどの高い知能を誇る恐ろしい存在だが、その一方で獲物が鏡写しになっている事に気づかず厨房に全力で体当たりしたり、床に散らばった氷で足を滑らせ網棚に突撃したりと少しドジッ娘な部分も見受けられる。 萌え〜とはならんが
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
背の高い草むらには入るなァ!!
ロスト・ワールド/ジュラシック・パークに登場したヴェロキラプトルで、イスラ・ソルナ島の最深部にある研究所周辺の茂みをテリトリーとしていた。 自ら築き上げた神聖な地に土足で踏み込んだ無粋者、恐竜ハンターたちを集団で襲い、そのほとんどを慈悲もなく惨殺した。
全シリーズで見れば出番自体は少なかったものの、本作で一番人を殺した恐竜として観客の記憶に残ることとなった。
ジュラシック・パークⅢ
まさか、助けを求めてるのか?
ジュラシック・パークⅢに登場したヴェロキラプトル。
同じイスラ・ソルナ島出身のヴェロキラプトルだが、前作とは姿かたちがだいぶ変化している。 またオスとメスが存在するのだが、その姿も大きく違っている。
オス(髪の毛がある) | メス(体が白い) |
前作同様、研究所付近を根城としており、そこにノコノコやってきたグラント博士一行に襲い掛かってきた。
ただし今作は、人間サイドのとある人物が彼女らの卵を泥棒するというオヴィラプトルも憤慨もののやらかしをしてしまっているため、その辺りを考慮してみると「ラプトルって悪いヤツだなぁ~」とは一概に思えなくなってくる。
劇中の様子を見る限り、1頭のメスを中心にオスが数頭仕えるアリのような集団生活を営んでいる様子が垣間見える。 また助けを求めれば仲間が集まってきて、自身が育ててきた卵を盗んだ相手に対しては並々ならぬ執着を見せて追跡するなど歴代ラプトルの中で最も仲間意識が強い。
ジュラシック・ワールド
今作では人間によって厳重に管理されたラプトルが4頭登場、しかも飼い主の言うことを理解し実行するとんでもなく賢い個体が現れたのだからビックリするほかない。
詳細はラプトル4姉妹を参照のこと。
ジュラシック・ワールド/炎の王国
前述した4姉妹が登場、ただし主役となるのはその中の一頭だけである。
こちらも詳細はラプトル4姉妹を参照してください。シリーズにおける裏話
ギャラリー
脚注
関連項目
- ジュラシック・パーク
- ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
- ジュラシック・パークⅢ
- ジュラシック・ワールド
- ジュラシック・ワールド/炎の王国
- ラプトル4姉妹(ワールドのラプトル)
- インドラプトル(新種のラプトル)