概要[]
Site B: The Junior Novelizationは、映画「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」を題材にしたノベライズである。
前作ジュラシック・パーク ザ・ノベライゼーション同様ゲイル・ハーマンが著したもので、クライトンが執筆した「ロスト・ワールド-ジュラシック・パーク2-」の内容とも当然異なる。
......異なるのだが、お察しの通り、どういう訳か日本では翻訳出版されていない。(でも何故かお隣韓国では自国語翻訳が成され出版されている。)
もし日本での出版が決まっていたら同じく扶桑社(扶桑社ミステリーシリーズ)が担当し、おま国扱いの当書籍も前作のように「サイトB:ザ・ノベライゼーション」になっていただろう。因みに本書には前作のように(前よりページが多いけど)映画内のカラー写真が8ページ掲載されている。ただし本作は極端に省略されたシーンが多く前作よりページ数が少ないなんと半分も満たない90ページしか無い。ちょっとハーマンさん!?
あらすじ[]
ジュラシック・パーク事件から4年後、イアン・マルコムは、インジェン社の生み出した恐竜達が蔓延る2番目の島、「サイトB」、つまりイスラ・ソルナ島から恋人のサラ・ハーディングを救出するために、新たな恐竜達の満ちた調査に出かける。ピーター・ラドローの恐竜ハンターが恐竜の一部を捕まえて本土に持ち帰るため島に到着すると、事態は一変してしまった。
登場する人物[]
ご存知、カオス理論学者の今作の主人公。
マルコム博士の恋人で古生物学者。自分勝手な性格のせいで後に悲劇を招く。今作で一番ヤベェ奴。
叔父のハモンドを追い出しインジェン社の新社長となった。サンディエゴに新たなジュラシック・パークを造るため自身もソルナ島に赴くアクティブな一面もある。
インジェン社の前社長。甥に社長の座から降ろされ現在は自身の邸宅で隠居生活を送っている。
ビデオドキュメンタリー作家。環境保護団体(地球救済会)に属しており、恐竜ハンター団が捕獲した恐竜を離して通信装置を破壊したりローランドの銃の弾を抜き取る等この映画で2番目のヤベェ奴。
野外装備のエキスパートで、ステゴサウルスに銃を撃つことを躊躇ったり自分の命を投げ出してまでマルコム達を救おうとした心優しき中年男性。
マルコム博士の娘で、黒人。調査隊のトレーラーに潜みソルナ島にこっそり着いてくる。
恐竜ハンター団の隊長で、ティラノサウルスの捕獲に執念を抱いている。
ローランドの相棒で、インド人の中年男性。映画同様相変わらず印象が薄い。
恐竜ハンター団の副隊長で、非常に粗暴な性格を持っている。
恐竜ハンター団の一人で、ディーターとは相棒的な立ち位置でいる。
恐竜ハンター団の古生物学者。映画同様古生物オタクばりの恐竜解説をしてくれる。
この物語が始まるきっかけとなった少女。コンプソグナトゥスに怪我を負わされる。
登場する恐竜[]
映画との相違点[]
- ボーマン一家の雇用したヨットの船員が登場しない。
- ティムとレックスが一切登場しない。
- 未公開シーンとしてブルーレイ&DVDに収録された「会議室」シーンとアフリカのカフェでのローランドとアジェイのシーンが登場する。(なお違う国が舞台となっており映画がケニアなのに対してこっちは中央アフリカという国になっている。)
- マルコムが日中ではなく夜にエディの作業場に訪れる。
- プラタ号に乗っているとき、エディはなぜヘリコプターに乗ることができなかったのかと尋ね、マルコムがヘリじゃ恐竜に気付かれやすいと説明する。
- ムエルテス諸島の伝承は、カルロスではなくニックが直々に説明する。彼はカルロスが漁師達が行方不明になったという話を聞いたとだけ述べている。
- グループが船ではなくサラに向かっている際、エディのエアライフルの説明がされる。
- グループがサラのリュックを発見すると、ニックは彼女を見つけるため分かれることを提案するが、マルコムが迷子になったところを奴らは狙ってくると言い軽く一蹴する。
- サラは、写真を撮ってニックを驚かせる訳ではなく、メモ帳でステゴサウルスの群れについてメモを取っている際、最初に遭遇する。
- サラは赤ちゃんのステゴサウルスと物理的に接触はせず、距離を置きながら観察する。
- ステゴサウルスの尻尾のトゲの 1 つが、丸太に隠れているサラの顔をかすめる。
- トレーラーに戻る途中、サラは、映画の冒頭でハモンドが話したセリフと同様、肉食恐竜が自分の縄張りに集中しているため、島の外縁が安全であると述べる。
- マルコムとサラは、彼がサラを愛していると認める前に、島の安全について議論し始め、話を誤魔化す。
- マルコムはケリーが島にいることに激怒するも、他の誰も信じていなかった時にジュラシック・パークについて彼を信じたと述べているので、彼女はソルナ島にいるという危険性を受け入れている。
- マルコムがケリーと一緒に誰かを本土に連れ戻すことを申し出た後、サラは有毒植物が恐竜を遠ざけるので、隠れ家を植物の近くの場所に置くことを提案する。 彼女はエディに地上からの高さを尋ねると、4メートルと答えた。 映画では、地面から9メートルから12メートル程達していると説明したが、このシーンは、サラが高所恐怖症であることを示唆している。
- マルコム博士が双眼鏡を使って、すでに上陸しているインジェン社の男性を見つけ、ラドローがこの2番目に上陸したのチームである事を示唆する。
- ベースキャンプを獣道に置くというラドローのアイディアに対するローランドの否定が非常に簡潔になり、映画のシーンとは対照的にわずかに変更されている。 ローランドは、オスのティラノサウルスを狩るという目的については言及しない。
- 獣道を恐竜ハンター団が走り抜けるシーンでマメンチサウルスのシーンがアパトサウルスに置き換えられている。
- パキケファロサウルスはあっさり捕まえられる。
- バークがコンピーを解説する際「コンプソグナトゥス」と正しく言及する。
- 尾根からハンターのベースキャンプを観察したサラが、草食恐竜とコンピーだけが捕獲されたと述べている。
- ラドローは、近くの茂みを走り回る小動物に驚いた後、没シーンのようにジュニアの脚に倒れる。なお彼が酔っ払ってはいなかった。(没シーンで酔っ払ったラドローがジュニアの脚に尻もちを着くシーンがあるから。)
- ニックは、ハンターのすべての車両の燃料ラインを切断し、後で使用しない理由を説明する。
- ローランドとアジェイが登った木に燃えた車両が飛んでくるシーンが無い。
- ニックは、サラを乗せる前に、負傷したジュニアを車両に投げ込む。
- 隠れ家が映画よりも小説に似た姿で登場する。
- ニックとサラがジュニアを連れてトレーラーに戻った際、マルコムが船にいつ来るよう要求する。
- マルコムがトレーラーに電話はせず、直ぐさま隠れ家から飛び降りた。
- T.レックスの雷鳴のような足音は、トレーラーに来るたびに人間にその存在を警告する。
- マルコムは、幸運のリュックを使用する代わりにサラの手をつかんで落下を防ぐ。
- ニックは、ティラノサウルスの親が周囲から去るのを見る。
- エディの死に方が説明されない。(簡潔に著された。)
- 恐竜ハンターと調査隊が統合された際、ケリーはまだ隠れ家におり、ハンターのキャンプに戻る途中でマルコムに迎えられた。
- サラとバークの間にT.レックスの縄張りについての議論はなく、ニックとディーターの争いも無い。
- ディーターの死に様が簡潔になっている。
- ディーターについてのローランドとの会話でサラからマルコムに代わっている。
- サラは、テント内ですぐに血まみれのジャケットに気づき、それを地面に埋めようとしたが、T.レックス夫妻はすでにキャンプ場に来ていた。
- 滝に入るのは、サラ、ケリー、ニック、バークだけで、 バークはヘビではなくムカデの群れから逃げた。(しかもボツ脚本の様にケリーをどかして奥に進もうとする。)
- ラプトルはマルコム、サラ、ケリー、ニックをアパトサウルスの骨まで追いかけるが、彼らと一緒に滑り落ちる前に諦める。
- グループは、本土に向かう途中で島に向かっているジュニアとベンチャー号を見つけた。
- サンディエゴのシーンが非常に短くなっている。
トリビア[]
- ケリーの母親、つまりパリにのこのこ逃げたマルコムの嫁は黒人女性である。
- 映画同様、ステゴサウルスは様々なサイズの個体が登場する。
- 獣道で恐竜を捕獲した後、獣道でディーターがコンピーと遭遇するまで一時間程の間があった。
- 絵コンテで見られたように恐竜ハンターのベースキャンプは周囲にレーザーフェンスを張り巡らせた。
- トレーラーが半宙吊りになった際、下の海まで約152メートルもあった。
- 話の中で使われる写真が時折間違った物が使用されている。